プロフィール

とめきち

Author:とめきち
2013年夏カカイルにはまった新米カカイラーです。
煩悩のまま駄文を書き散らしております。

ギャグとシリアスが混沌としております。
闇鍋みたいなサイトです。

本人は読むのは雑食です。
書くのはカカイルメインでちょっこっと捧げ物でライアオ書いてます。
こちらはカカイルサイトなのでそちらはUPしてません。

溺愛するポケモンはラプラスと使いやすさでコバルオン。
お稲荷さんと聞くと変態仮面が真っ先に思い浮かびます。
意外と手先が器用です。

基本的にギャグのカカシ先生はイルカ先生の話をキチンと聞いてませんし変態です。
イルカ先生は基本ツッコミです。

現パロのリゾートシリーズは基本カカイルですが色々なキャラが出てます。
っていうか最近そっちがメインな気もします・・・。

高校生シリーズは一旦完結しましたがたまに番外編で出てきてます。

リンクフリーです。
報告とかしてもらっちゃったら即効お邪魔します。
相互とかさせていただいちゃったりしたら喜んで話の一本でも書かせていただいて手土産にお邪魔いたします(笑)

ではへっぽこで珍妙で拙い文ではありますが宜しければお楽しみいただければ幸いです。

カウンター

キリ番はしばらくお休み中です

カテゴリ

最新記事

月別アーカイブ

検索フォーム

夕焼け空

現代パラレルで高校生カカシと教師イルカの話になります。
夕焼けと小さなカカシ君の昔の話?で準備室での淡々とした感じの2人の話です。
感じ的には「塞翁が馬」の少し後の話です。

良ければ追記よりお読み下さい・・・。




夕焼け空

放課後の準備室。
畑は何時ものように居座っている。
前と少し違うのは受験用の勉強をしているらしく時々分からない問題などを俺に訪ねてくる。

「そういえば畑は何処の大学が本命なんだ?」
「ん~?センセと一緒の大学だーよ?」
「またそんな事言って。うちの学校はな先生方の出身大学で見る目が変わる親がいると困るから出身の大学は公表してないんだよ。そんななんだから俺の出身大学をお前が知るわけ無いだろう?」
「さて、どうでしょう?ねえ、センセ?俺がセンセの出た大学を本当に知らないと思う?」
そう言って後ろを振り向くと俺に向かって花が綻ぶように笑って見せた。
「・・・知ってるのか?」
と問いかけると畑は人差し指を自分の口にあてて
「これ以上はセンセにでも話せないな。別料金が必要です。どうしますか?」
と秘密めいた笑いを見せた。
「・・・お前の別料金は何を要求されるかわか恐いから遠慮しておく。」
「えーセンセならオマケしますよ?遠慮なさらず」
と笑いながら言ってきた。
なんだかんだ言って結局俺ははぐらかされた感が強い。

前を向くと椅子に座ったまま大きく一つ伸びをする。
猫のようにするっと俺の横に立つ畑。
窓の外は昼でもない夜でもない丁度曖昧な時間。
もう少しで夕焼けが空を染めていくだろう。
「まるでお前たちみたいだな?」
「センセ、何が?」
「ほら今の季節とかさ、今の時間がさ。」
「俺達みたいって・・・。今の口ぶりじゃセンセと俺の事じゃないよね?」
「そう、お前らの年代の事だよ。冬でもない、かといって秋でもない。夜でもないし昼でもない。そんな感じで子供じゃないけど大人でもない、言い方が悪いが中途半端なお前達の年代みたいじゃないか?」
「センセ、詩人みたいだね?」
「そうか?お、丁度日が落ちてきたな・・・。」

夕焼けが準備室の中をゆっくりと染めていく。
「ねえ、センセ?」
「なんだ?どうかしたのか?」
「俺ね、小さな頃からずっと夕焼けや夕日って嫌いだった。」
「・・・どうしてだ?」
畑はぽつりぽつりといった感じで話し始める。

「俺んちは物心つく頃にはもう母親は居なくて父さんはいつも忙しい人だった。」
「・・・。」
「いわゆる通いのお手伝いさんが居て家事はしてくれていたけど当たり前だけどあくまで仕事としてだった。キチンと食事は作ってくれてたけどちゃんと作ってますって言うか機械的に作ったって言うかって感じの食事だった。こんな言い方で何となく分かってもらえるかな?」
「ああ、わかるよ。」
「俺は父さんの都合で引っ越す事もあった。しかもこんな髪の毛でそれこそ色眼鏡で見られたりもした。けど一番嫌だったのはそんな事じゃなかった。」
「どんな事が嫌だったんだ?」
「子供だから友達と一緒に遊んだりするんだ。それで時間になって皆帰る訳。俺は何時に帰って来いってそう言ったのが無かったから友達には羨ましがられてたんだけど。でも遊んでいるうちに他の友達は母親が迎えに来たりして段々と皆帰ってくんだ。最後に残されるのは俺だけで。その取り残されていく時が一番嫌だった。」
「お前は帰ったらどうしていたんだ?」
「俺は帰ってもお手伝いさんの作ったご飯食べて風呂入って寝るだけ。家族の団欒とか一緒にTVみて笑うとかって事は全く無かった。父さんは仕事が忙しいと泊り込みになって何日も帰ってこないなんてザラにあったし。だから俺はいつも何となく帰りたくなくてワザと遠回りして帰ったりしてた。」

珍しく畑がふざけないで話してくるから俺もそのまま聞いている。
俺は座ったたままで畑は俺の横に立っていて、下から見上げた畑の顔は真っ直ぐ前を向いていて、そして夕焼けに照らされていてその表情は読めなかった。

「・・・ある日の事だったんだけど。夕焼けに照らされて茜色になった路地裏にポツンと俺一人しか居なくて、なんかその時は子供だったし上手く言えないんだけど。今この世の中に俺しかいないって言うか世界に取り残されたって言うか・・・。空は・・・夕日が・・・言い方が悪いんだけど綺麗な色じゃなくて、血塗られたみたくドロッとした赤に塗られているように見えて。」
「それで?」
「ふと下を見たら夕焼けで俺の手も赤く染まっていて。急に心細くなって恐くなってわーって叫びながらめちゃくちゃに走って帰った。今考えたらあんなにめちゃくちゃに走ってよく無事に帰れたよなと思うよ。それでそれ以来俺は夕焼けも夕日も嫌いになったんだ。」

「そんな事があったのか・・・。あれでもお前確か俺と居る時に夕日が綺麗だってよく言うよな・・・?。」

「うん、そう。あのね?先生は覚えてないかもしれない。俺が最初に先生と帰った時って丁度夕暮れ時で。俺は夕焼け空が何となく恐くて気分が悪くて少し下を向いて歩いてた。そんな時会話に詰まったからかもしれないんだけど先生が『なあ、畑。夕日が綺麗だな?』って言って俺の方をみて笑ったんだ。」
「・・・すまん。俺は覚えてないかも。」
「先生にしたら何気ない会話だったと思うよ?でもそう言われて笑いかけられて前を見たら丁度日が沈むところで。俺その夕日を見て綺麗だなって思ったんだ・・・。」
「そうなのか?」
「自分でも驚いたよ!!それまで夕焼けや夕日を見ても何となく気分が悪くなってたのに。好きな人と一緒に見るだけでこんなに違う風に見えるのかってびっくりした!!それでさ、夏の間ってずっと夕焼け見ながら帰っていたでしょ?最初の時だけかと思っていたんだけどやっぱり先生と一緒に見る夕焼けも夕日も綺麗に見えて。いつの間にか夕焼けも夕日も恐いとか気持ち悪いだけじゃなくて綺麗って思えるようになってきたんだ。」
「そうだったんだ・・・。」
「それでね?ある日思い切って先生に俺から『夕日が綺麗だね。』って言ってみたんだ。口に出したら今までまだどこかにあった気持ち悪いとか言う思いが少し消えた気がした。次の日も、その次の日も言ってみたら気持ち悪かった思いはどんどん薄れて無くなっていった。」

俺は立ち上がって畑のすぐ横に立つ。
畑は真っ赤な夕焼けの空を見て微笑んでた。

「ねえ、センセ?夕日が綺麗だね?」

畑の口から何回も何回も聞いた台詞が飛び出す。ただ今は昔話をを聞いたせいかなんだか何時もと違って聞こえた・・・。

「ああ、そうだな・・・。」

横を見ると俺より少しだけ背の高い畑が俺を見下ろして微笑んでる。

俺もつられてニカっと笑って見せる。

その後はお互い前を見て、ただ沈んでいく夕日を2人で眺めていた。

<< 雑記とコメントレス | ホーム | 宿泊18日目~休暇~中編 >>


 BLOG TOP