プロフィール

とめきち

Author:とめきち
2013年夏カカイルにはまった新米カカイラーです。
煩悩のまま駄文を書き散らしております。

ギャグとシリアスが混沌としております。
闇鍋みたいなサイトです。

本人は読むのは雑食です。
書くのはカカイルメインでちょっこっと捧げ物でライアオ書いてます。
こちらはカカイルサイトなのでそちらはUPしてません。

溺愛するポケモンはラプラスと使いやすさでコバルオン。
お稲荷さんと聞くと変態仮面が真っ先に思い浮かびます。
意外と手先が器用です。

基本的にギャグのカカシ先生はイルカ先生の話をキチンと聞いてませんし変態です。
イルカ先生は基本ツッコミです。

現パロのリゾートシリーズは基本カカイルですが色々なキャラが出てます。
っていうか最近そっちがメインな気もします・・・。

高校生シリーズは一旦完結しましたがたまに番外編で出てきてます。

リンクフリーです。
報告とかしてもらっちゃったら即効お邪魔します。
相互とかさせていただいちゃったりしたら喜んで話の一本でも書かせていただいて手土産にお邪魔いたします(笑)

ではへっぽこで珍妙で拙い文ではありますが宜しければお楽しみいただければ幸いです。

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キリ番はしばらくお休み中です

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落日の余映 前編

現代パラレル高校生カカシと教師イルカシリーズになります。
『卒業Side I』→『卒業Side K』→『卒業』→『落日の余映 前編』の順に話が進んでいます。
今回は全てイルカ先生視点です。
続きは明後日13日の朝位 申し訳ありません週末前のUPになるかと思います・・・。

良ければ追記よりお読みくださいませ・・・。

落日の余映 前編 

「なあ畑?俺はお前の事が好きだよ。」

静かにそう告げると畑は一瞬妙な声を出した後に目を見開いて口をうっすら開いたまま俺の事を見ている。
『鳩が豆鉄砲を食らった』ってこういうことを言うんだろうなと思いつつこんな顔をしていても格好良いのは元の顔が整っているからなんだろうと思う。
固まったまま動かない畑に実は聞こえていなかったのか?と思いもう一度同じ台詞を口にする。

「俺はお前の事が好きだよ。」

うっすら開いた口からヒュッと大きく息を呑んだのがわかったからそのまま話を続ける事にした。
少し歩いて畑のすぐ前に立ち軽く目を閉じ大きく一つ息を吸う。

俺は上手く彼に伝えられるだろうか?
彼は俺の気持ちを知ってどう思うだろうか?
どんなに考えてみたって俺の気持ちは俺にしか、彼の気持ちは彼にしか分からない。
言わなくても伝わるだろうと思っても口に出さなくちゃお互いに伝わらない。
目を開け息を吐くと俺は畑の両手をとり胸の高さまで持ち上げた。

「なあ、畑。俺はずるいんだ。」

そう話を切り出すと畑の眉が『何が?』といった感じに少し寄った。
「俺は、何年か前までは大学生だった。お前がこれから過ごすであろう様な毎日を送ってきた。だからわかるんだ・・・。」

部屋の中は段々と薄暗くなって昼から夕暮れへと変わろうとしているのがわかる。

「大学は・・・大学に行ったら今まで以上に世界は広がっていく。それぞれ自分がやりたい事を、目指すものを学ぼうとして全国から集まっている。色々な奴に出会って色々な新しい体験をして。今まで以上に話しが合う奴も出てくるし高校生の時と比べ物にならない位に自由な時間も増えていく。バイトだって今まで以上に出来る仕事が増えるしコンパや飲み会なんかで他の学校との交流だって出て来るだろう。本当に今まで自分がいた世界が変わって広がっていく。これからの畑の前には数え切れないくらいの道が広がっているんだ。」

首を軽くかしげて畑は俺を促す。

「色々と考えた。俺との事はきっと思春期に良くある一時の熱病みたいなもので卒業すれば、俺がお前から繋いでくる手を離してしまえばそこまでじゃないかとも。お前はこれから沢山の新しい出会いをし、今までと違った体験をし、新しい世界へと向かっていく。昨日を見ていてもわかるがお前の顔と頭なら彼女だって幾らでもより取り見取りだ。大学で楽しく毎日過ごしているうちに俺との事だって『こんなことがあったな?』ってあっという間に思い出になってしまうのかもしれないとも考えもした。」

この先の話を続けようとするが言葉が詰まる。
畑がようやく口を開く。
「先生、続けてください。」
掠れた声でそう言うと畑は又じっと俺の事を見つめている。

「・・・俺はお前が卒業するのが何時からか怖くなってきた。今までに俺の事を好いていてくれた生徒がいなかったとは言わない。でもそんな生徒達は大体が『先生に憧れている、追いかけている自分』に酔っている子が多かったからキツく言うなり『先生と生徒』という見えない境界線や壁を強く示せば諦めてくれていた。」

畑は何も言わずにじっと俺の事を見ているからそのまま話を進める。

「だけど、だけどそんな中お前はいきなり俺のいるこの準備室にきて、俺が張っている境界線や壁なんてものともせずに飛び越えて俺の所にやってきた。そしていつの間にか準備室に当たり前のように居ついていた。本当に参ったよ?」

ちょっと肩を竦めてた後、又話を進める。

「俺はな・・・わかっていたと思うけど最初はかなり迷惑だった。ふざけてからかわれていると思っていたしな。」
「『・・・何を賭けてるんだ?』って俺言われたよね?」
「でも普通そうだろ?準備室に来ていきなり『海野先生、俺は・・・。あなたに会うために、会うためだけに、この学校に来ました。俺と付き合ってください。』なんて言われてみろよ。しかも男に!!あの時のインパクトは強すぎていまだに良く覚えてるよ。本当に何の冗談かと思ったよ・・・。」
「先生、最初は本当に迷惑そうにしていたよね。」
「ああ、本気で迷惑だった。それでもめげずに毎日のようにお前は来ていたもんな。しかし、まさか夏休みの間毎日のように来るとは思わなかったしな・・・。」
「だって俺頑張ったもん。先生に皆勤賞を貰ってもよかったと思うよ?」
「ははっ本当だな。そうかもな・・・。」
「・・・先生、話を続けて?」

「お前はそうやって俺のいる場所に入り込んで居座っていつの間にか俺の毎日にお前がいるのが当たり前になってきていた。でも俺はお前の事を転入してきたばかりで何だか心細くて比較的年の近い俺の所に来てるんじゃないかと、擬似恋愛じゃないかとも思っていた、いや、今になってみれば良く分かるが・・・。お前に引かれていく自分が怖くてそう思いこもうとしていたんだろうな。文化祭のときにお前と彼女が一緒に帰っているのを見て、その後あの子が原因でお前と揉めた時に・・・。俺は認めたくなかったがお前と一緒に居る彼女に、今まで俺がいた場所に当たり前のように居た彼女に嫉妬している自分に気付いたんだ。」

ずっと喋っているから乾いてきた唇を一舐めするとまた話を続ける。

「その時はただ自分にだけ懐いている生徒が他の奴と仲良くしているのを見てお気に入りのおもちゃを取られた子供みたいな感情かと思っていた。でもそうじゃなかった。その後一緒に出かけたりもして、お前はその後もどんどん俺の中に入り込んでいった。どんどん俺の中で畑の占める割合が大きくなっていったが俺はその事を認めたくなかった。もし認めてしまったとしてもお前が生徒の間は良い。俺のいる準備室に来るお前をそこで待って居れば良いんだから。お前から俺の所へと来てくれるんだから。」

大きく一呼吸して先を続ける。

「だが卒業してしまえばお前はもうここに来る事は無く、俺はここに置いていかれる。今まで俺達を繋いでいた『高校生』と言う接点は無くなるんだ。そして俺はその後もお前があちこちに残していった残像や思い出に縛られたままここで過ごしていかなくてはいけない。俺はその事がいつの間にか怖くなったがお前に惹かれていくのを止められなかった。距離をとろうと思ったこともある・・・・距離をとろうと思った時点でもう手遅れだったのにな?」

畑に向かって笑って見せようとしたが唇が震えてきて引きつったような笑いしか出来なかった。

「俺はお前と卒業しても一緒に居るためにはお前のところに歩み寄らなければいけないんだとわかっていた。でも怖かった。もし俺が歩み寄って、その時お前が俺の事をもう卒業したから、新しい世界が待っているから必要ないと言われたらどうしようかと思って悩んだ。でもお前は変わらず俺のところへ来て手を取ってくれていた。でもな、お前の事を本当に思うならば・・・。」

胸の高さまで持ち上げていた畑の手を一瞬だけギュッと手を強く握るとゆっくりと離す。
彼の両手はゆっくりと体の脇に戻っていき俺は畑から視線をそらして胸の高さで開いた自分の両手をじっと見つめる。

「俺は、俺はお前のこの先の事を考えるならば・・・。お前が繋いできてくれるその手を取ってはいけないんだ・・・。お前のこの先の、将来の事を考えるならば、俺の気持ちは自分の中に押し込めて・・・。俺からお前の手を離して、背中を押し、限りない可能性の待っている未来へと送り出すべきなんだと良く分かっている。」

手を下ろし畑の目を見て又話を続ける。

「おれがお前の手を取りそのまま手を繋いだままならば・・・。お前の前に限りなく広がっている可能性や限りなくある道はきっと数えるほどに少なくなってしまう。」

自分で段々と声が震えてきたのがわかる。
もう少し、もう少しで俺が伝えたかったことは畑に話し終わるから。
だからもう少しだけきちんと話が出来るようにそう思いこぶしを握り締めて話を続ける。

「いや、下手したら数えるどころか・・・。ただ一つの選択肢しか、『俺と一緒に歩いていく』という道しか残らないかもしれないんだ。」

ああもう限界だ。
まぶたを閉じると熱いものが広がっていく。
でももう少しだ、俺の言葉で最後までちゃんと伝えなくちゃ。
そう思い目を開け、今朝まで、ギリギリまで悩みながら自分で考えて決めた『自分が後悔しない方』の答えを畑に伝える。

「でもな俺はずるいんだ。お前の可能性を奪ってしまっても、お前の前に道が一つしか残らなくても。いつかお前にとって俺が重荷になってしまい、俺と一緒に歩いてきた事を後悔する事があるかもしれないとわかっているのに・・・。」

「・・・わかっているのに?」
畑に掠れた声でその先を促される。

「俺はそれがわかっているのに・・・。お前のこの先の事を思うなら大人である俺から手を離さなくちゃいけないのに。それなのにその手を出来る事ならこのまま離したくないと、この先もずっと繋いだままでいたいと思っているんだ。」

最後は泣き笑いの様な顔になってしまい、声も震えているが俺は畑に自分の思っていることを伝えることが出来た。

「先生は?先生にだってまだまだ色んな可能性はあるんだよ?凄くタイプの女の先生が赴任してくるかもしれない?この前の彼女みたいな子も又出て来るかもしれない?それなのに先生はそれで良いの?」

少し上ずったような声で畑にそう聞かれる。

「ああ、俺はもう今まで散々悩んだ。悩みすぎる位悩んで考えて・・・。それでも俺はお前の繋いできてくれる手を離したくないと。出来ることなら、許されるならお前と一緒に歩いていきたいと思っているんだ。」

俺は畑の顔を見ながら少し震える声で答える。
畑はふうっと大きく一つ息を吐くと俺の事を見ながら話し出した。

「せんせ・・・。ううん、海野イルカさん?」

ふと気付くといつの間にか準備室の中は柔らかなオレンジ色に包まれていた。

じっと俺の事を見ている畑は何だか無理やり笑おうとしているようにも見えた。

畑のオレンジ色に照らされた顔を見ながら俺は彼からの次の言葉をただじっと待っていた・・・。

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