プロフィール

とめきち

Author:とめきち
2013年夏カカイルにはまった新米カカイラーです。
煩悩のまま駄文を書き散らしております。

ギャグとシリアスが混沌としております。
闇鍋みたいなサイトです。

本人は読むのは雑食です。
書くのはカカイルメインでちょっこっと捧げ物でライアオ書いてます。
こちらはカカイルサイトなのでそちらはUPしてません。

溺愛するポケモンはラプラスと使いやすさでコバルオン。
お稲荷さんと聞くと変態仮面が真っ先に思い浮かびます。
意外と手先が器用です。

基本的にギャグのカカシ先生はイルカ先生の話をキチンと聞いてませんし変態です。
イルカ先生は基本ツッコミです。

現パロのリゾートシリーズは基本カカイルですが色々なキャラが出てます。
っていうか最近そっちがメインな気もします・・・。

高校生シリーズは一旦完結しましたがたまに番外編で出てきてます。

リンクフリーです。
報告とかしてもらっちゃったら即効お邪魔します。
相互とかさせていただいちゃったりしたら喜んで話の一本でも書かせていただいて手土産にお邪魔いたします(笑)

ではへっぽこで珍妙で拙い文ではありますが宜しければお楽しみいただければ幸いです。

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キリ番はしばらくお休み中です

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夏の霧

「霧の朝」のカカシ視点の話です。
有り難くもカカシ視点も読みたいと言って下さった方がおられましたので調子に乗って書いてみました。
夏の霧は丁度今の時期から七月の中旬くらいまでの季語でちょっと意味が違うかと思ったんですが言葉の収まりが良かったという事でこのタイトルになりました。
通販の話になりますが昨日の十時までに振込いただいた方の分は発想が終わっております。到着まで今しばらくお待ちくださいませ。
ひょっとしたらよるくらいに上忍様の短い話をUPしてるかもしれません。
明日は久々にR18な話のUP予定です。一応・・・その予定です

『夏の霧』良ければ追記よりお読みください・・・。


夏の霧

何時ものように任務を済ませあの人のいる時間に、あの人が受付にいる時間に帰還するつもりだったのに・・・。
俺はどんどんと濃さを増していく目の前の霧を見て軽くため息を吐いた。

里に近づくにつれて霧は俺の予想をはるかに超えて濃さを増していっている。
最初は誰かの忍術や幻術でないかと疑ったほどだがそうではなくただの自然現象らしい。
余りの濃さに数メートル先を見るのもやっとで帰る足どりも自然と遅くなっていく。
何となくひんやりとしているのかと思ったが思っていたよりもほの温かい。
ほの温かくてふわふわとしてそうだけどちゃんと存在感があって…何となくあの人みたいだななんてふと考えてしまう。
教え子つながりで知り合ったあの人は何となく気になる人だけど…そんな風に気になる人なんて出来た事が今までないからどうしていいのかわからない。
だからせめて受付の時位はとさりげなく彼の勤務時間を調べ任務が入っているときはそれに合わせて帰還する。

彼が今日の夜受付に入っていることは知っているが何時までの勤務なかは俺は分からなかった。
ひょっとしたら彼の勤務時間内に間に合わないかもと出来るだけ先を急ぐが霧で露を含んだ地面は足を取られやすいし木の枝は滑りやすいし掴みにくい。
何とか里にたどり着いた時には夜中に帰るはずだったのにもう朝と呼んでいいほどの時刻になってしまっていた。

ひょっとしたら彼がまだ仕事をしているんじゃないかとどこか期待しつつ受付へと向かう…と廊下の先を見覚えのあるしっぽのような髪型のその人が歩いているのが見え思わず後ろから声をかける。
驚いた顔で振り返ったその人に会えた事に喜びつつ話をするうちに彼はすでに仕事が終わり今から帰る所だと知り内心がっかりする。
彼は今日は休みだが受付の空いた時間に仕事が終わり今日はゆっくり過ごすんですと俺に笑って見せた。
もう少し帰還が早ければ、仕事上がりを知ったのがせめて受付であれば声をかけ食事でもどうかと誘えたのに…。
いや、休みなのであればこれから一緒に行っても良いんじゃないかとふと思いつき誘ってみようと思った。

「・・・あの」

俺の呼びかけにきょとんとした顔でこちらを見ている。
そのまま誘おうとしたが自分が誘われる事があっても自分から誘うことがまず無いことに気付く。
どうやって誘えばよいのかと言葉を探し、普段自分がどうやって誘われていたのかを思い出そうとするが浮かんでくるのはまとわりついてくる細い腕や鼻につく香の匂いや媚びるように笑いかける赤い唇くらいだった。
まさか彼に対して俺がそんな誘いかたをする訳にはいかず…上手く誘いの言葉が出てこず…結局アカデミーへと向かう彼をそれ以上引き留める訳にもいかず当たり障りのない会話を交わした後そのまま別れる事になった
彼に聞こえないくらいの軽いため息を吐きながらどうにも上手くいかないものだなと思いながら後頭部をガシガシと掻きそのまま受付に向かった。

書類の提出も終わり外に出ると更に霧は濃くなっていた。
ほんの数メートル先も見えない位の濃さは俺が知っている限りではこの里では見た事がない。
「こんな日に任務じゃなくて良かったな…」そう呟きながら足元に気を付けて歩いていると少し前の方に踊るように歩いている影が見えた。
(何かの術でもかけているのか?まさか・・・こんな霧の中を踊っている!?)
気配を消して傍までより良く見ると頭の上に見慣れた尻尾が見えた!!
(イルカ先生!!…いったい何をしているんだ?)
俺には気付いていない先生の傍までさらに近づくと子供の様に手で霧の渦を作ったりしながら歩いているのが分かった。
声をかけようとと思うのだが楽しそうに歩いている普段は見られない先生の様子をもう少し見ていたくてそのまま後ろをついて行った。

そんな時ふと立ち止まったのでどうしたのかと思ったら『カカシさんの帰還が遅れたのはひょっとしてこの霧のせいなのかな』と思いがけず自分の名前が飛び出してきた。
ドキリとしながら思わず後ろから声をかけると何だか凄く慌てた先生はバランスを崩しすぐそばにあった側溝に足を踏み入れそうになった。
慌てて手を伸ばし彼の手首をつかみバランスをとる。
体勢を立て直した先生は肩で息をしながら俺に食って掛かってきた。
そりゃあいきなり後ろから声かけたし、びっくりしたのは分かるけどそこまでけんか腰にならなくても…そう思いながら話を続けるがどうもお互いうまく会話が噛み合わない

だんだんまどろっこしくなってきてつい『イルカ先生のいる時間に帰還するつもりだったのに』と口に出してしまう
びくっとした後こちらを見るからあわてて違う方向を見る。
そ知らぬふりをしてみてもカーッと指先から熱が回っていくのが分かる。
繋いでいる掌が熱い。このことに彼も気づいただろうか?!
そう思うと急に気恥ずかしくなりそっぽを向いて話を続ける。
今なら、二人とも帰りなんだから誘ってもおかしくないんじゃないか?もういっそ言葉を選んだりせずに、変に小細工せずに思い切って誘ってみることにした。

「しかし任務も終わってお腹がすきましたね。仕事も終わってどこかに飲みにでも行きたいですよね」
「・・・それは無理ですね」

思いもかけないというか余りにもストレートすぎる断られ方に思わず握っていた手から力が抜ける。
だが彼の『だって今の時間じゃあ飲み屋なんて丁度閉まる頃ですよ。きっと何処もやってないですよ?』と言う言葉に飲むのでなければ良いのかと思い切って言葉を続けた。

「じゃあ朝ご飯でもどこかで・・・」
「まだこんなに早くちゃ何処もまだ営業していないと思いますよ?」

またさらに力が抜けていく。
何でこんなに何もかも上手くいかないのかと、いっそこのまま手を離してそのまま別れて帰った等が良いんじゃないか?そう思いさえしてきた。
そう思った次の瞬間俺の手が軽く握られた。
え?と思いびっくりしてイルカ先生の顔を見ると彼かの口から思いがけない言葉が飛び出してきた

「カカシさんさえ良かったらうちで一緒に朝ご飯食べて行きませんか?」

一瞬彼が何を言っているのか理解できずとっさに彼の手を軽く握り締めてしまう。
え?どこに?誰が…行くって…?
ゴクリと唾を飲み込んで恐る恐る彼に確認してみる。

「俺が・・・お邪魔しても良いんですか?」

そう問いかけると『急だから大したもてなしは出来ないし今日はメインが鮭位しかなく簡単なものですがそれで良ければ』と笑いながら言われた。
鮭か…嫌いではないのだが思わずポロリと俺は秋刀魚が好きな事と…急じゃなければどんなもてなしをして貰えるのかと口に出してしまった。
呼ばれる立場なのにそんな事を言って『お気に召さないようですし申し訳ないですがじゃあまた今度の機会にでも…』なんて言われたらどうしよう?!先生の家へお邪魔できる折角のチャンスだったのに…そう思って自己嫌悪で沈み込んだ気持ちは彼の次の言葉で急激に浮上した。

「じゃあそれはまた今度の機会にですね。急じゃなければそれなりにきちんとします今日はあるもので我慢してください」

え…また今度?今日はあるものでって…それって今日だけじゃなくてまた今度があるって事?
そう思うと握っている手に又軽く力を込めてしまう。
いつの間にか俺の手のひらだけではなくイルカ先生の手も暖かくなっていることにふと気付いた。
これは…先生の手が熱い位に温かいのは俺の熱がうつったの?
それとも…。

そう思いじっと見つめているとうっすらと顔を赤くしながら
「カカシさん、俺はもう大丈夫ですから・・・。そろそろ手を離してくださいよ」
と言ってきた。
思わず子供の様に迷子になったら困るからそのまま手をつないでおいてくれと先生の家までそのまま案内してくれと言うと誰かに見られたらどうするんですか?と少し困った顔をされた。

「これだけ霧が濃かったらよっぽど近くに来ない限りわかりませんよ。良いじゃないですか?」

強引に理由をつけたあとそんな風に言い更にしっかりとその手を握ってみると苦笑しながら俺の手を引いてそのまま歩いて行く。

「カカシさんって結構子供っぽいところがあるんですね?俺、知りませんでしたよ」
「謎が多い男なんですよ。俺は」
「それは…自慢げに言う事なんですか?あ、朝日が昇ってきましたね・・・」
「ああ本当だ・・・。霧のせいでなんだかいつもと違って見えますね」

そう言われてふと東の方を見るといつの間にか朝日が昇り東の方の霧がうっすらオレンジ色に彩られていくのが見えている。
隣を見ると先生はこっちを見て笑っているから俺もつられて笑ってしまう。
そのまま目を見合わせて二人で笑いあってみる。
そのまま昇ってくる朝日で段々と薄明るくオレンジ色に染まっていく霧の里の中をゆっくりと二人で歩く。
シーンと静まりかえった霧に包まれた里の中は二人だけしかいないような錯覚に陥りそうになる。
音も吸い込んでしまいそうな霧の中を二人で歩くのがどことなくくすぐったいような気持ちで、沈黙が心地いんだけど少し怖くて、ふと思いついたことを口に出してみた。

「商店街でも開いていればよかったのに。そうしたら朝ご飯をごちそうになる代わりに何か買ったんですけど…」
「え?カカシさん何か買ってくれるんですか?なんだやっている店が無くて残念だなあ…」
「…又…それは又今度ですね?」

さっきの先生の真似をしてさりげなくそう言ってみると繋いでいる手に微かに力がこめられたのがわかった…。

俺の気のせいでなければ…いや多分気のせいではない気がするけれど…。
先生に聞きたいことが、先生に言いたいことが俺には色々とあるけれど…。
でも今は色々な事を話すよりも…この静かなこの深く濃い霧に包まれて眠る里の中を先生と歩いて行きたいと、そう強く思った。
そう思いながら横を見ると先生も目を細めながら俺の事を見ている。
もう一度どちらかともなく笑いあう。
そしてそのまま二人、手をつないだまま薄いオレンジ色に包まれ始めた里の中をゆっくりと歩いて行った。




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