プロフィール

とめきち

Author:とめきち
2013年夏カカイルにはまった新米カカイラーです。
煩悩のまま駄文を書き散らしております。

ギャグとシリアスが混沌としております。
闇鍋みたいなサイトです。

本人は読むのは雑食です。
書くのはカカイルメインでちょっこっと捧げ物でライアオ書いてます。
こちらはカカイルサイトなのでそちらはUPしてません。

溺愛するポケモンはラプラスと使いやすさでコバルオン。
お稲荷さんと聞くと変態仮面が真っ先に思い浮かびます。
意外と手先が器用です。

基本的にギャグのカカシ先生はイルカ先生の話をキチンと聞いてませんし変態です。
イルカ先生は基本ツッコミです。

現パロのリゾートシリーズは基本カカイルですが色々なキャラが出てます。
っていうか最近そっちがメインな気もします・・・。

高校生シリーズは一旦完結しましたがたまに番外編で出てきてます。

リンクフリーです。
報告とかしてもらっちゃったら即効お邪魔します。
相互とかさせていただいちゃったりしたら喜んで話の一本でも書かせていただいて手土産にお邪魔いたします(笑)

ではへっぽこで珍妙で拙い文ではありますが宜しければお楽しみいただければ幸いです。

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キリ番はしばらくお休み中です

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ゆくえもしれぬ こいのみち

ちょっとうちのサイトにしたら珍しい感じの話です。
片思いのイルカ先生の話で『泣いてカカシ先生に縋るイルカ先生が見たいな』と思い書いた話になります。
女々しイルカ先生でちょっとあいまいな感じの終わり方かもしれません。
こちらどうもタイトルが決まらず困ってましたら素敵なタイトルをいただきました。
和歌の中の一節だそうです。Mさんありがとうございます。有り難く使わせていただきました。

良ければ追記よりお読みください・・・。


ゆくえもしれぬこいのみち

フフッと柔らかく笑うとその人は俺に向かってお銚子を差し出してきた。
普段は額宛と口布で隠されているその人が俺に素顔を見せてくれるようになってからどれくらい経っただろうか?

最初素顔を見た時はただ整った顔だが愛想がない人だなと思っていた。
『何となくあなたとだと気楽に飲めるんです』とよく訳の分からないまま断る理由も特にないからと誘われれば飲みに行った。
一見さんは断られるような店や俺の懐具合に合わせた店など色々な所に連れて行ってもらったが飲んでいても余り表情を変えることはなくどことなくぎこちない感じは消えることはなかった。
この人は俺と飲んでいてどこが面白いんだろう?と思いはじめ次こそ断ろうと思いつつずるずると誘われれば飲みに行くという関係は続いていた。
ある日のことやはりどこか若干のぎこちなさを残したまま酒を酌み交わしていた俺と彼だったが何となく同時にお銚子に手を伸ばし微かに指が触れ思わずお互いに凄い勢いで手を引っ込めてしまった。
『あーすいません』と呟くように話す彼に思い切って聞いてみる

「カカシ先生は…何で俺を飲みに誘うんですか?前に『気楽に飲める』と仰ってましたが俺は話が特に上手いという訳でも酒の肴になるような見目麗しいわけでもないですし…」

彼はどこか照れたように後頭部を掻いていたがぼそぼそと話し出した。

「あのーですね。なんとなくなんですがあなたの雰囲気が好きなんです」
「俺の・・・ですか?」
「はい、どこか落ち着くって言うか…。こんな事言って気持ち悪かったらすいません。何でしたら今度からはもう誘いませんから」
「そ…そんな事無いですよ?そう言う風に思ってくれているとは思わなくてちょっとびっくりしました。

俺の言葉にカカシさんは嬉しそうに、花が綻ぶかのようにふんわりと笑って見せた。
その瞬間心臓が止まるかと思うほどの衝撃を受けた。
普段無口で無愛想な人が見せた無防備な笑顔がこれほどの破壊力を持つものだとは思わなかった・・・。
その笑顔は俺の心の中にストンと落ちてきた。
恋に落ちるなんてそんな事あるのかと笑った事があったが自分の身にそんな事が起きるなんて思いもしなかった・・・。

「イルカ先生?何だか顔赤いですよ?」

そう言って彼が俺の頬に触れた時に移った熱はあっという間に全身を駆け抜けあっという間に指の先まで移っていった。
あの時の熱はいまだ冷めることはなく俺の中を駆け巡っている。

その時からそれまであったぎこちなさはなくなりゆったりと流れるような居心地の良い時間が二人の間を流れるようになったが同時にその時から俺は彼に対して決して告げてはいけない気持ちを抱えたまま彼と付き合わなくてはいけないこととなった。
一度芽生えてしまった恋心をなかった事にしようとしても心が元に戻ったた訳ではない。
俺との時間を心地いいと言ってくれる彼との関係を壊さぬように自分の気持ちは心の奥底に押し込めていた。
こうやって一緒の時間を過ごすことができるだけで満足していたはずだった。

「イルカ先生?今日はこの後どうですか?」
「ああ、大丈夫ですよ。もう少しで終わります」
「じゃあそこで待ってますから。残りのお仕事頑張ってくださいね?」

そう言うとすたすたと歩いて行きソファに腰掛けるとポーチからいつもの彼の愛読書を取出して読み始めた。
俺は時計にちらりと目をやると彼を待たせないように作業のスピードを上げ書類の束に取り掛かった。

「御馳走様です。カカシ先生俺ちゃんと半分払いますよ?」
「じゃあ今度お願いしますね?」
「そう言って何時もカカシ先生の方が多く払っているじゃないですか!!」
「まあ、いいんですよ。じゃあ又、イルカ先生気をつけて帰ってくださいね。送らなくて大丈夫ですか?」
「女の子じゃあるまいし大丈夫ですよ?カカシ先生こそお気をつけて?おやすみなさい」
「・・・おやすみなさい。イルカ先生」

そう言いながら別れお互いに反対の方向へと向かって歩いて行く。
前に踏み出した足を止め何気なくくるりと振り返り去って行こうとするその背中を眺めてしまう。
あの角を曲がるまで…せめてせめて見つめるだけならば…それくらいらなきっと許されるんじゃないか?
そう思って見つめているだけのつもりだったのに思わず足を踏み出し彼の背中に追い縋ってしまった。

「イ、イルカ先生?どうしたんですか?!気分でも悪いんですか?!ひょっとして飲みすぎましたか?」

思わず彼の背中に追い縋った俺の事を気分が悪く助けを求めてきたのかと勘違いしたのかカカシさんは優しく声をかけてきた。
くるりと向きを変え俺の方を向く。

「イルカ先生大丈夫ですか?歩けますか?」
うなだれて無言のままの俺の背中にそっと手を添えてくる。
「気分悪いならどこかで水でも買いましょうか?吐きそうならいって下さいね?」

優しい人は嫌いだ。
その優しさに勘違いしてしまいそうになる。
その人にとって自分が特別な存在なんじゃないかと勘違いしてしまいそうになる。

「イルカ先生。本当に大丈夫ですか?」

うつむいていてもかけられる声がちょっと困った感じになっていくのが良く分かる。
ただ無言で首を横に振る俺に対して彼はゆっくりと背中をさすってくれる。
まるで大事なものを触るようなその手が余りにも温かくて優しいから…。
その温かさに思わず又勘違いしてしまいそうになる。

「…俺ちょっと水買ってきますね。ここで待っていてください」

そう言って背中にある手がゆっくりと離れていく。
離れていくその手が寂しくて思わずその手に縋ってしまう。
思わず彼の事を見つめてしまう。

いきなり俺に手をつかまれたカカシさんは驚いた顔で俺の事を一瞬見つめたがふっと目をそらした。
「…イルカ先生。大丈夫なら帰りましょうか?俺の手につかまらなくちゃいけないほど調子が悪いですか?」
そう言いながらさりげなく俺の手から自分の手を抜き取ろうとする。

ああ・・・聡い人は嫌いだ。
きっと今…彼は俺の気持ちに気づいただろう。
俺の気持ちに気づいた彼はきっとこれからは分からないように少しずつ距離を置いて行くに違いない。
もう今までの様なゆったりと流れるような居心地の良い時間を2人で過ごすことは許されないだろう。
彼が好きだと言っていたその時間を俺が壊してしまった・・・。

「ごめんなさい」

思わず言葉が口から零れ落ちる。
いきなり謝られたことに驚いたのかカカシさんは又俺を見た。
お互いの視線が絡み合う。
自分の気持ちを言うつもりなんてなかったのに…。
でももう今までのように二人で過ごす事が出来ないのなら・・・。
そう思うと思わず零れ落ちた言葉は勢いを増し次から次へと溢れ出してくる。

「あなたが好きです」

そう言って絡んでいた視線をほどきうつむく。
何かを乞うように握り締めたままだったどこかひんやりとした彼の手を額に当てもう一度呟いた。

「ごめんなさい。あなたの事が好きなんです。好きだったんです。…好きになってごめんなさい」

そう言うとゆっくりと握りしめたままだった手を離す。
俺の手から解放されたカカシさんの手はゆっくりと彼の体の脇へと下りて行った。
カカシさんの視線を痛いほど感じるが俺はうつむいたまま顔があげれない。

「・・・イルカ先生。顔を上げてください」

今まで聞いたことのないような強張った口調でカカシ先生は俺の事を呼んだ。
でも俺は…何を言われるのか怖くて顔を上げることができない。

「お願いですから顔を上げてください・・・」

愚図る子供の様に首を横に振る俺にもう一度強張った声で同じセリフを繰り返す。
俺はせつなくてもどかしいような胸の痛みと戦いながらそろそろと顔を上げる。
いつの間にかカカシさんは額宛も口布も取ってしまっている。

「…ごめんなさい」
「謝らないでください」

もう一度そう告げた俺の事をどこか困ったような顔で見ながらそう言ってきた。
俺は謝ることすら許されないのだろうか?
目の前のカカシさんの顔がじんわりと浮かんできた涙でぼやけてきた。

「あなたのことを好きになってしまってごめんなさい」

もう一度そう告げるともう耐え切れずにしゃがみこむ。

「イルカ先生お願いです。落ち着いて俺の話も聞いてください?」

そう言うカカシさんの声にごめんなさいごめんなさいと小さな声で呟きながら膝に顔を埋め何も聞こえないように耳をぎゅっと押さえる。

ごめんなさい、あなたが好きだと言ってくれた2人の時間を壊してしまって。

ごめんなさい、俺の勝手な思いで2人の関係を壊してしまって。
少し距離を置いた今までの関係であればあなたに対して心地よい部分だけを渡すことが出来ていたのに…。

耳を押さえている手の上に何か温かいものが触れそのまま上を向かされる。
カカシさんが俺の手の上から自分の手を重ねて上を向かせたらしい。
ぼんやりとした視界の中にカカシさんの顔が見えるが涙で滲んでどんな表情をしているのかはっきりと分からない。
瞬きをするとこぼれた涙と引き換えに少し澄んだ視界の中に困ったような笑っているような何か言っているらしいカカシ先生の顔が見えた。
何かを言っているカカシ先生の顔が段々と近づいてきた。
俺の耳を抑えていた手が重ねられた手によってそっと外される。

さっきと違ってどこか熱いカカシさんの手と俺の全身を回っていた熱が混ざっていくような気がした。

ふと気づくとカカシさんの顔はいつの間にか鼻先が触れ合うくらい近づいている。

「イルカ先生。話を聞きたくないならちゃんと俺の事を見て?」

そう言うとカカシさんの顔は俺の目を見つめたままゆっくりと近づいてきた…。


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