プロフィール

とめきち

Author:とめきち
2013年夏カカイルにはまった新米カカイラーです。
煩悩のまま駄文を書き散らしております。

ギャグとシリアスが混沌としております。
闇鍋みたいなサイトです。

本人は読むのは雑食です。
書くのはカカイルメインでちょっこっと捧げ物でライアオ書いてます。
こちらはカカイルサイトなのでそちらはUPしてません。

溺愛するポケモンはラプラスと使いやすさでコバルオン。
お稲荷さんと聞くと変態仮面が真っ先に思い浮かびます。
意外と手先が器用です。

基本的にギャグのカカシ先生はイルカ先生の話をキチンと聞いてませんし変態です。
イルカ先生は基本ツッコミです。

現パロのリゾートシリーズは基本カカイルですが色々なキャラが出てます。
っていうか最近そっちがメインな気もします・・・。

高校生シリーズは一旦完結しましたがたまに番外編で出てきてます。

リンクフリーです。
報告とかしてもらっちゃったら即効お邪魔します。
相互とかさせていただいちゃったりしたら喜んで話の一本でも書かせていただいて手土産にお邪魔いたします(笑)

ではへっぽこで珍妙で拙い文ではありますが宜しければお楽しみいただければ幸いです。

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キリ番はしばらくお休み中です

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宿泊37日目 5月25日~覚醒~

現代パラレル『リゾートホテル木の葉へようこそ 宿泊37日目~覚醒~」です。
あと2回位で終わるかと思うんで毎日更新でイケるんではないかとおもいます。
通販はじめました。お気になる本ございましたら良ければご利用ください・・・
話の続き、追記よりお読みくださいませ……。

*)セリフで一か所後で直そうと思って忘れていた箇所を直しました。まめ様、お久しぶりです。じゃなくてありがとうございました!!


宿泊37日目 5月25日~~

どれくらい時間が経ったのか、どれくらい泣いたのか良く分からなかったが、ふと気付くと涙はもう止まっていた。

俺がただぼんやりと眼下に広がる景色を眺めていると、入り口の辺りでガゴッと自動販売機で何かを買ったらしき音がした。
ゆっくりと首だけ後ろを向くとはたけさんが何かストールのようなものを羽織って、こちらに来るところだった。
俺のすぐ後ろまで来ると俺に向かって少し首をかしげて聞いてきた。

「少しはすっきりした?」
「…はい。凄くすっきりしました」
「そう…それは良かった」
「…はたけさん。色々すいませんでした」
「んーなんか違わない?」

そう言われて少し考え又口を開く。

「じゃあ、どうもありがとうございました。で、どうですか?」
「…合~格っ。うん、そっちの方が良いね」

俺は鼻を啜りながら又前を向き、下に広がる夜景を眺めた。

「大丈夫?寒くない?」
「少しだけ寒いです」
「そうじゃあ、ちょっと良い?」

はたけさんは優しい声でそう言うと、景色を見ていた俺を後ろからくるりと俺の事をストールで包んでくれた。

「…何かはたけさん。ずいぶんとお洒落なのを持ってますね?」
「コレ?レストランの元ひざ掛けだよ?年に一回新しくするんだけど捨てるの勿体ないからって俺たちが貰ったんだ」
「そうなんですか?」
「うん、女子社員が選ぶからお洒落なデザインが多いんだ。それを貰うから寮の皆でお揃いだよ。あまりうれしくないお揃いだけどね」

はたけさんはそう言いながら後ろから抱きしめるような格好で、俺の事をストールで包み込んでくれている。

今日ここに来なかったら、はたけさんにああ言われなかったら…。
きっと俺は、今まで通り自分の中のあのナニかを見て見ぬ振りして蓋をして過ごしていただろう。
あの自分の中にあって、ずっと知らない振りをしていたどす黒い感情は…。

あのまま育っていたら一体どうなったんだろう?
あふれ出たその時、俺はどうなっていたんだろう?

でもそんな心配は必要ないんだ。

俺の中は今はもう空っぽだ。
やっぱり空っぽな事が俺は酷く怖い。
だって大きくポカッと開いた中には何にも無いんだ。
空っぽになって怖いけど…この中には新しい何かを見つけて入れて良いんだ。
この中に何を入れるかは今度からは俺の自由なんだ。

そう思ったらもう出尽くしたと思っていた涙が又あふれてきて鼻を啜る。

「・・・アンタってさ。本当は泣き虫なんじゃないの?」

そう言いながらストールの裾を使って後ろから涙を拭いてくれる。
でも洗濯して柔軟剤を使っていないのか、それはちょっとごわごわして痛かった。

「どうでしょうね?最後にこんなに泣いたのなんて…子供の頃に鼻の傷作った時以来かもしれないです」
「こういう傷ってさ、季節の変わり目なんかに痛痒くならない?」

するりと手を伸ばし、俺の鼻の傷を後ろから指先でなぞりながらはたけさんがそう言った。

「なりますなります!!はたけさんもなりますか?なんて言うかむず痒いって言うか…ひきつれて痒いって言うか…」
「そうそう梅雨時とかね特にね!」

鼻の傷をなぞっていたはたけさんの手はそのまま頭のほうへ移動し、今度はゆっくりと髪をなでていた。
さっきもそうやって撫でてくれたが、誰かに頭なでてもらうのなんて…一体以来だろう?
そんな事を思うと何か鼻の奥がツンとして又泣きそうになり、『1回泣いたら俺の涙腺決壊したのか?!』なんて思ったりした。
そう考えていたら、何か色々と急に気恥ずかしくなって慌てて話題を変えた。

「はたけさんって。知りませんでしたが本当は凄く優しいんですね。でもここまでして貰っちゃって彼女さんに申し訳ないです。」

そう言ったとたん、何でかわからないけれどもはたけさんが固まったのが分かった。
ひゅっと大きく息を吸うとはたけさんは物凄い勢いで俺の耳元でまくし立ててきた。

「はあっ?俺には彼女なんかいないけど?!さっきもそんな事を言っていたけどさ。誰が言ったのよそんな事?」
「いえ、聞いたわけじゃないです。でもはたけさんって凄くもてるって聞いたし、何か良く夜良く出かけてるとか朝帰りで遅刻が多いとかって聞いていたんです。だから俺はてっきり彼女が居るのかと思って…」
「そんなの居ないってば!何それ!!」

はたけさんは俺を抱え込んでいた腕に力を込め、キンキン声で耳元でまくし立てている。

「俺はね、そんな何人も必要としてないの!!たった一人、俺の心を揺らすその人だけ居れば良いの!その一人を見つけたらどんなことをしても口説き落として捕まえるし、そうしたら絶対に離さないから!!」

一気に捲し立てたせいか、はたけさんの息は荒くなり大きく呼吸しているのが密着している俺には良く分かった。
とにかく落ち着かせようと思いゆっくりと話しかける。

「はたけさんって普段から飄々としてるかと思ってましたけど。見かけによらず凄く情熱的なんですね?それで大事な人はもう見つかったんですか?」
「……きっとそのうち。あんたになら良く判るよ」
「そうですか?はたけさんって…意地悪そうで、実は結構優しいし。その人はきっと幸せ者ですね」
「実は優しいって何よ!?」

むっとした声をして、俺を包んでいた手が少し緩んだ。
そして今度は驚くくらい優しい声になり呟くように言った。

「そうだね。…その人は苦労ばっかりしてきた人だから。辛い思いを抱えていた人だから。俺は一緒に幸せになりたいと思うよ。まあ鈍いから…暫くはその人に合わせて気長にやっていくつもりだよ」

そう言い終わったはたけさんは、俺のから少し離れた。
俺の肩を持って、今度はくるっと自分のほうに向かせて抱き寄せた。
そのまま俺の肩に顎を乗せてきた。
今更だけど、さっきの格好もそうだけど俺は亡くなった両親以外抱き合ったりとかめったになかった。
女の子とも、勿論男友達とだってしたこと無かったからふと我に返って、なんだかちょっと焦ってきてしまった。

でもそうやってはたけさんの温かさに触れていると、俺の中の空っぽになった場所に何か暖かいものが流れ込んでくる気がして…それが何だか心地よくて…。
抱きしめられているような格好はやっぱり恥ずかしいけど、もう少しこのままでいても良いかな?何てボンヤリと思っていた。

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