プロフィール

とめきち

Author:とめきち
2013年夏カカイルにはまった新米カカイラーです。
煩悩のまま駄文を書き散らしております。

ギャグとシリアスが混沌としております。
闇鍋みたいなサイトです。

本人は読むのは雑食です。
書くのはカカイルメインでちょっこっと捧げ物でライアオ書いてます。
こちらはカカイルサイトなのでそちらはUPしてません。

溺愛するポケモンはラプラスと使いやすさでコバルオン。
お稲荷さんと聞くと変態仮面が真っ先に思い浮かびます。
意外と手先が器用です。

基本的にギャグのカカシ先生はイルカ先生の話をキチンと聞いてませんし変態です。
イルカ先生は基本ツッコミです。

現パロのリゾートシリーズは基本カカイルですが色々なキャラが出てます。
っていうか最近そっちがメインな気もします・・・。

高校生シリーズは一旦完結しましたがたまに番外編で出てきてます。

リンクフリーです。
報告とかしてもらっちゃったら即効お邪魔します。
相互とかさせていただいちゃったりしたら喜んで話の一本でも書かせていただいて手土産にお邪魔いたします(笑)

ではへっぽこで珍妙で拙い文ではありますが宜しければお楽しみいただければ幸いです。

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キリ番はしばらくお休み中です

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ススキノハラ

中秋の名月と言う事で月にちなんだ?話を一つUPさせていただきました。
最初は仔カカシと仔イルカの話と思ったんですが暗い感じの話になった為いずれ拍手か何かでUPさせていただくかもしれません。
WEB拍手に簡易メッセージやコメント送ってくださいました方ありがとうございます。
ウサカカとモルイルは確かどこかにもう一本ストックが合った筈なんで近いうちにでもUP出来るかと。
忍び設定は…確かに最近少な目だったんで、せめて半々くらいにしたいと思います。
今回の話も現パロで行けるかと思ったんですがメッセージ頂いたんで忍設定にしてみました(笑)
明日はWEB拍手更新…??になるといいなと思います(すいません)

残念ながらうちからは雨で見えませんでしたが、中秋の名月の話になります。
少し長いですが良ければ追記よりお読みください・・・。






空にはぽっかりと大きな月が浮かんでいる。
それを肴にススキ野原の中にぽっかりと開いた広場の中で、一人の青年が静かに酒を飲んでいる。

中空にかかる月をとその光に照らされるススキ野原を見ながらボンヤリと見ながら呟きだした。

「まるであの人の髪みたいだな…」

     ススキノハラ

そう呟きながら俺は、柔らかく風にサヤサヤと静かに揺れているススキに空いている方の手を伸ばす。
そのまま一つ掴み取ろうとするが、風に吹かれ掴もうとする手からそよそよと逃れて上手く掴む事が出来ない。

「…掴もうとしても…手が届かなくて、掴めない所も同じ…か」

自嘲気味にそう言って笑うと手にした缶を煽り一気に飲み干す。

(せんせ?そんな飲み方したら体に良くないよ?)

口布越しで少しくぐもって聞こえる柔らかな声が脳裏を横切る。

「そんな飲み方をしないと…やってられないんですよ」

誰に言う訳でもなくそう呟くと手元の袋をガサガサと漁る。

「もうこれで最後か…」

コンビニで財布の中身が空っぽに近くなるほど買い込んだ酒は、いつの間にか最後の一本となり、俺の脇には空き缶の山が出来ていた。
水滴だらけの缶を握り、プシッと言う小気味良い音を立てプルタブを開けると、溢れてくる泡を啜りこむ。
喉に染み込んでくる苦味に少し眉を寄せると、そのまま目を瞑る。
聞こえる訳はないのに…彼の声が聞こえた気がした。

(せんせってさ、いつも楽しそうに飲むよね?)
「それはですね、今になって思えば…あなたと居たからなんですよ」

幻聴ともいえる声に返事をするなんて・・・素面だったら馬鹿馬鹿しくて仕方ないだろうが。
今の俺にとっては…むしろ自分の気持ちを吐き出してしまえる、丁度良い切っ掛けになった。

目を瞑ったまま柔らかな彼の声を思い出す。
彼は良く俺に質問してきた。
何ででこんな事を?と聞きたくなるような些細な事から、こちらが戸惑い答えられないような事まで。
その答えに詰まった質問が、次々と脳裏に浮かんでくる

(せんせはモテそうなのに何で彼女を作らないんですか?)
「俺はね、気付いていなかったんですが…あなたと居ることが心地良かったんです。女の方に誘われて、食事に行ってもどこか気乗りせず…。結局あなたと一緒にいた方が楽しかったんですよ」

そこまで言うとふと昨日の光景を思いだす。
昨日から目に焼き付いて離れない…忘れようとしても忘れられず、何回も繰り返し思い出してしまう光景…。
受付に行く時に、たまたま上忍待機所で見て聞いてしまったあの光景を。

     ******

『そういやカカシよ。お前さ、最近女関係はどうなってんだよ。浮いた話一つ聞かねえよな?』
『あ、どうだっていいでしょうが?放っておいて頂戴よ』
『そんな訳にもいかねえんだよ。お前に特定の相手がいねえんなら、自分はどうかって女どもが俺に探りいれて聞いてくんだよ』
『あーそれなら全部断って。俺さ、本命が出来たから聞くだけ無駄だからって言っておいて?』
『はあ、カカシに本命?!どんな奴なんだよ?』
『芯が通っていて、陰でそっと支えてくれているような、一緒にいて落ち着く、静かな月みたいな人だよ。俺の事を色眼鏡で見たり噂を信じたりしない、きちんと俺の事を見てくれる人だよ』
『ふうん、まだ付き合ってねえのか?』

少し間が空いて、今までよりもずっと優しいカカシさんの声がした。

『本当に大事な人だから。でもそろそろもう少し距離を縮めても良いかな?とも思うんだよね』
『おめえにそこまで言わせるなんて、そいつはスゲエな。月みてえな奴なら、明日がちょうどいいんじゃねえか?』
『へ、何で明日?』
『明日は中秋の名月だろうが?』
『何それ?そんなのあるんだ…。ふうん…でも気持ちを伝えるなら丁度いいかもね?』

そこまで聞くと俺はそのまま近くの更衣室まで走っていった。
部屋に飛び込み、後ろ手に鍵を閉めると何故か震えている自分の両手をじっと見つめる。
何で…何で俺は、カカシさんに彼女が出来そうだと思っただけで…こんなに動揺しているんだ?

仲良くしている人が幸せになるのは、凄く良い事じゃないか?

『俺より先に彼女が出来たんですね?俺にも誰か紹介してくださいよ?』『えー、イルカ先生は好みが煩そうですよ』と冗談めいて話し、彼にも冗談めいして返してもらえばそれで済む話じゃないか…。

落ち着こうと思う心とは裏腹に、震えは止まらないどころか全身に広がり、今の俺は壁にもたれ掛り立っているのがやっとだ。
静かな部屋にハアハアと荒い息が響く。

何で…何で俺はこんなに胸が締め付けられて泣きそうな気分になるんだ?
噂を聞いて憧れ、話をするようになり憧れは尊敬に変わっていったと思っていた。
でもそうじゃなかったんだ。尊敬じゃなかったんだ。
…自分で自分の気持ちに気づいてなかっただけなんだ。
立っている事すら出来なくなりずるずると床に座り込む。

ああそうか…俺は…カカシさんの事が好きだったのか…。

でもカカシさんには…
『何それ?そんなのあるんだ…。ふうん…でも気持ちを伝えるなら丁度いいかもね?』
さっき話していた、優しそうな声が聞こえた気がした。

「失恋してから自分の気持ちに気づくなんて…ある意味俺らしいかもな」

そう呟いた自分の声が震え、目の前がじんわりと滲んできた。
自分の想いに気づく前に失恋した俺は…一体どうすれば良いんだろう?
この思いを抱えたまま、今までのように彼と付き合っていけばいいんだろうか?
そこまで考えたところで…自分が考えすぎな事に気が付いた。

「カカシさんに彼女が出来たら…今までのように、カカシさんが俺に声をかけてくる事は、無くなるんじゃないか…。空いている時間は彼女のために使うに決まっているじゃないか。俺…誘われると思っているなんで…何かバカみたいだな」

くつくつと笑うと目を閉じる。
少し遅れて頬を伝う涙に、俺は想いだけじゃなくて…涙まで少し遅れているんだな…なんてばかばかしい事を考えてみたりした。

      *******

気が付くと手にしていた缶には俺の体温がすっかり移ってしまっていた。
一度、目を開けると生ぬるくなった缶をじっと見る。
中身を一気に飲み干すと、また目を閉じた。

今日の俺はカカシさんに会わないようにととにかく避けまくっていた。
昨日盗み聞いた会話の内容からして…カカシさんが意中の人に告白するとしたら夜の事であろう。
でも俺はその事で万が一でもカカシさんに相談されたり、何か惚気られたりと言う事を恐れ…とにかくひたすら会わないようにしていた。
不意に気づいた自分の彼への想いをどうしたらいいのか俺には分からない。
せめて自分の中で上手く宥め落ち着かせるまでは、必要な時を除きカカシさんには会いたくなかった。

会いたくないのに…でもやっぱり会いたい。
会ってあの柔らかな声で話しかけてほしい。

(せんせ、どんな人がタイプなの?)
「俺が好きな人は心優しくて、強くて…でもどこか脆く見えて…月のような人なんです」

彼の柔らかな声が聞こえた気がして…目を閉じたままそっと答える。
この広いススキ野原には俺しかいない。
俺の事を見ているのは…彼の髪の色のような月と優しく揺れているススキだけだ。
そっと耳を澄ませススキが風になびく音を聞いていると、少しだけ心が落ち着くような気がした
ふわふわとした酔いに身を任せているそんな時、また柔らかな声が耳に届いた気がした。

「せんせが好きな人は…月みたいな人なの?」
「そうですね。手が届かない所も…その色も…どこか凄く似ています。」
「何で手が届かないって…そう思うの?」
「あの人には大事に想う人がいるそうなんです…」
「それで諦めるんですか?」
「諦めるしかないですよ。俺は…少なくとも彼に嫌われたくないし、自分の気持ちを伝えて彼に軽蔑されたくはない…」
「いつからそんなに大事に思っていたんですか?」
「昨日あの人が…他の人と話しているのを聞いて…それで自分の気持ちに気づいたんです。俺、馬鹿みたいだよなあ…。何でずっと近くにいたのに気付かなかったんだろう…。いや、自分の気持ちに気付いて、二人の関係を壊したくなかったのかな…」

ふうっと大きく息を吐くと酒臭さが辺りに広がった。
何となく違和感を感じるが酩酊状態の頭は上手く働かないし、ふわふわとした心地よさに身を任せて何も考えたくない。

「お酒…飲みすぎじゃないですか?」
「今日の俺は、カカシさんに会って平気な顔が出来るか分からなかったんです。帰り道にふと気づいたら財布がカラになるまで酒を買ってました。自分で思っている以上に自棄になってるみたいですね。少なくとも飲んでいる間だけは、その事を考えないで済むかと思ったんです。今頃…どこかで月を見ながらカカシさんは大事な人といるのを考えないで済むかと思ったんです」
「…ひょっとして、それで今日は俺の事をずっと避けていたんですか?」
「ええ、もし会ってその人の話をされたら、俺は貴方相手に普通の顔を保てる自身が無くて…ん?…え?」

ふと…ようやくさっきから感じていた違和感に、どこかがおかしい事に気づいた。
いつの間にか…俺は普通に会話をしていないか?
さっきまでは確か彼と会話した時、答えられなかった質問を思い出して、独り言のように呟いていた筈なのに…。

「ねえ、せんせ?ちゃんと答えてよ。それで今日は俺の事を避けていたの?」

やはり気のせいじゃない…。
気配を消してはいるが俺の脳裏ではなく、頭上からはっきりと声が聞こえる。
あんなに聞きたかった声だけど…今聞きたくなかった声だ。

何時から?何時から彼はここにいるんだ?
何時から俺は彼と会話をしていたんだ?
俺が最後の缶を飲み干した時には彼はいなかった…と思う。
少なくとも俺の目の前にはいなかった。

スッと空気が、気配が動いた。
目を閉じていてもふっと暗くなったのが分かるから、きっと彼が前に立ったんだろう。

「せんせ、目を開けてよ。もう全部わかってるんでしょ」
「…俺が…知っている人は…今頃大事に思う方と一緒に月を眺めている筈です。こんな所にいる筈はないんです。だからきっと…気のせいなんです」
「だからさ…」

はあっと言うため息を吐いたのが聞こえ、スッと前が明るくなった。
ガシガシと言う音が聞こえるのはきっと後頭部を掻いている音だろう?

「…カカシさん。大事な方をお待たせしてるんじゃないんですか?それとも…お相手と今夜一緒に過ごす前に、俺に上手く行った報告に来たんですか?惚気をここまで言いに来たんだとしたら…お願いですから今日はもう帰ってください」

必死に平静を装うが声が震えて、瞼の裏が熱くなってくる。

「その俺にとっての大事な人を、ここまで追いかけてきたと思わないんですか?」
「…は?」

何を言ってるかが良く分からない。震える声で呟く。

「カカシさんの大事な方は月の様な方でしょう?」
「せんせは…俺の事を何時もそっと見守ってくれていたでしょ?貴方は噂で俺の事を判断しなかったし、俺と一緒にいて落ち着けるって感じなかった?そう感じていたのは俺だけなの?」
「俺は…俺は…」

今いったい何が起こっているのかわからずに…上手く考えが纏まらないし、上手く話せない。

「ねえ、せんせ?目を開けて?」

少しだけ甘える様に懇願してくる声にゴクリとつばを飲み込む。
まだ本当に彼がいるとは信じられなくて、何かあってもショックを受けないようにと顔を少し上に向ける。
そのまま恐る恐るゆっくりと目を開ける。
俺の目に飛び込んできたのは…月の光を受けて銀色に輝くススキと、手が届きそうな位に大きな銀色の丸い月だった。
その月に、月と同じ髪の色のカカシさんが重なった。
その顔がゆっくりと俺の顔に近づいてくる。
俺はおずおずと、月のようなその人に向かって手を伸ばす。

手が届きそうな位に大きな…空に浮かぶ月ではなくて…。
俺は…手が届かないと思っていた、月のような人を自分の手でそっと捕まえた。

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