プロフィール

とめきち

Author:とめきち
2013年夏カカイルにはまった新米カカイラーです。
煩悩のまま駄文を書き散らしております。

ギャグとシリアスが混沌としております。
闇鍋みたいなサイトです。

本人は読むのは雑食です。
書くのはカカイルメインでちょっこっと捧げ物でライアオ書いてます。
こちらはカカイルサイトなのでそちらはUPしてません。

溺愛するポケモンはラプラスと使いやすさでコバルオン。
お稲荷さんと聞くと変態仮面が真っ先に思い浮かびます。
意外と手先が器用です。

基本的にギャグのカカシ先生はイルカ先生の話をキチンと聞いてませんし変態です。
イルカ先生は基本ツッコミです。

現パロのリゾートシリーズは基本カカイルですが色々なキャラが出てます。
っていうか最近そっちがメインな気もします・・・。

高校生シリーズは一旦完結しましたがたまに番外編で出てきてます。

リンクフリーです。
報告とかしてもらっちゃったら即効お邪魔します。
相互とかさせていただいちゃったりしたら喜んで話の一本でも書かせていただいて手土産にお邪魔いたします(笑)

ではへっぽこで珍妙で拙い文ではありますが宜しければお楽しみいただければ幸いです。

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「ウサギのカカシとモルモットのイルカが銀色の人と黒い人に出逢った話」

こちらは夏コミと昨日のイベントで無配として配らせていただいた話になります。
こちらの話はサイトにもUPしている「ウサギのカカシとモルモットのイルカ」の続きの話です。
そういった擬人化が苦手な方はご注意ください。

私の趣味で表紙を全部違う色にして多色の色鉛筆のようになっていたんですね。
作っていて楽しかったです。

少し長さがあるのですが、面倒なので一つ一つの話が短めなので一気に載せてあります。
【銀色のウサギと黒いモルモットの話】→【モルモットのイルカとアヒルのガイと飼育員のヤマトの話】→【モルモットとヤマトと銀色の人の話】→【モルモットと銀色のウサギが銀色の人から逃げる話】→【イルカと黒い人の話】→【カカシとイルカが銀色の人と黒い人を見送る話】→【イルカの中で何かが始まったかもしれない話】  の順で話が進みます。
アヒルのガイにも友情出演してもらってます(笑)

良ければ追記よりお読みくださいませ。


ウサギのカカシとモルモットのイルカが銀色の人と黒い人に出逢った話





ここは木の葉動物園のふれあい広場。
今日も色々な動物達の鳴き声が響いています。
でも実は、今日は木の葉動物園は今日は休園日なんです。
そのせいか、今日は何時もよりも更にのんびりとした時間が流れています。
・・・・・・おや?どこからか、スヤスヤと気持ちよさそうな寝息が聞こえてきます。
幾ら休園日とはいえ、こんな遅い時間まで寝ているねぼすけさんは一体誰なんでしょう?
寝ている動物を驚かせないように、こっそりと静かに覗いて見てみましょう。






 【銀色のウサギと黒いモルモットの話】

ガタガタ、ゴトン、ドサッ。
どこからともなく、何か重い物を運ぶ音や何かを置く音と共に、微かな振動が聞こえてきます。
ぐっすりと眠りの海の中を漂っていたモルモットは、どこからか聞こえてくる重々しい音に引きずられる様に眠りの底から浮き上がってきました。ボンヤリと覚醒し始めたモルモットの耳には、誰かの足音や何かを運ぶような音が飛び込んできました。

(何だかさっきからうるさいなあ・・・今日は折角のお休みなんだから、もうちょっと寝かせてよ)

やって来た当初は他の動物達に対してどこか控えめで遠慮がちだったモルモットも、時間が過ぎ他の動物達に馴染んでくるにつれ色々な事を教えて貰うようにもなりました。一日が教わり、自分たちの写真と名前が書かれたパネルを飼育員さん達が片づけた次の日は、動物園は休みなのだという事をモルモットはつ先日教わりました。昨日はそのパネルを片づけた日で今日は休園日です。今日は普段の疲れを取るためにゆっくりと寝るつもりでした。
実は他の動物達より少し足が遅いモルモットは、他の動物より捕まえやすいのか、しょっちゅう捕まり抱っこされたり撫でられたりと子供達の人気者です。勿論モルモットも子供達の事は大好きですが、来る日も来る日も追いかけられ撫でまわされたりしていると、ちょっと疲れが溜まって来てしまうのです。

(今日は休みなんだし、このまま一日のんびり寝て過ごすのも素敵だよな。よし、折角だしもう一度寝ちゃおう)

モルモットはそんな事を思いながらもう一度眼を閉じ、夢の国へと旅立とうとしました。ところがその瞬間、おなかがグーッと大きな音を立て自己主張を始めました。
大きな音に驚いて思わずおなかに手を当てたその瞬間、モルモットにはどこからか聞こえてくるこの賑やかな音が一体何の音なのか、パッと気が付きました

(そうか、もうすぐご飯の時間だ!この音は僕たちのご飯を運んでくれている音なんだ)

現金なもので聞こえてくる音が朝食を運んでくる音だと分かった途端、今まで眠りの海を漂い至福の睡眠時間を妨げるザワザワとうるさいだけだったその音が、まるで天上から聞こえてくる天使のラッパのような素敵な音に聞こえてきました。
 モルモットはねむそげだった眼をパチリと開き、勢いよく上半身を起こし隣を見ました。そこには静かな寝息と共に規則正しく上下する銀色の塊があります。モルモットは起きた勢いのまま、隣でまだスヤスヤと眠っている銀色の塊を揺さぶりました。

「ほらほら、起きてください。いつまで寝ているんですか?もう朝ご飯の時間ですよ」

 ゆさゆさと揺さぶられた銀色の塊は「ん~っ」と何やら呻き声とも返事とも聞こえる声を立てながらもぞもぞと動きます。ですがモルモットが揺するのを止めると、もぞもぞとしていた動きをピタリと止め、又スウスウという寝息を立てながら眠ってしまいます。

「ねえ、又寝ないでちゃんと起きてくださいってば!早く行かないと、僕達の分の朝ごはんが無くなっちゃいますよ」

 さっきよりも強めに揺すりながらモルモットが少し強めに声をかけると、銀色の塊はようやく目を開けました。ボンヤリとモルモットの事を見つめた後にぼんやりとした声で話しかけます。

「・・・イルカおはよう。今日も可愛いね」
「・・・カカシさん。ちゃんと起きてください」
「ん~ちゃんと起きているよ・・・」
「どこがですか。まだ半分寝ているんじゃないんですか?誰が可愛いですって?寝ぼけるのもいい加減にしてください。ほら、早く起きて」
 頬を膨らませて怒ってみせるモルモットのイルカの顔をまだどこかぼんやりとした眼で見ながらウサギのカカシはむにゃむにゃと何か呟きます。何て言ったのか聞き直そうとしたイルカの目の前で、カカシは眼を閉じてくるりと丸まって又寝てしまいました。
「ほら、カカシさん。起きて起きて!早くいかないと、朝ご飯が無くなっちゃいますよ?」

 そんなカカシをゆさゆさと揺さぶるイルカ。そんな光景が最近の朝の当たり前の風景となってきています。

 実は、今二匹がいるのはふれあい広場一角にある、銀色のウサギがこっそりと作った隠し穴なん「です。
 最初はここに来ることに遠慮がちだったイルカも、今では寛ぐだけでは無くて、ここで寝泊まりする様にもなりました。
このお話はそんな二匹のお話です・・・。

 改めてこの二匹を紹介しましょう。
銀色のウサギの名前はカカシと言います。
カカシはまるで月光を集めたような見事な銀色の毛並みと、そして誰にも負けない脚力を持っていますが、他の動物達と慣れ合う事があまりありませんが、仲が悪い訳ではありません。
黒いモルモットの名はイルカと言います。
こちらは夜の底を思わせる様な見事な漆黒の毛並みをしていて、少しのんびり屋さんな性格です。
このふれあい広場に来た時は、他の動物達と違い一匹で来たので皆と少しだけ距離がありました。
そんなイルカの事を助けてくれたのがウサギのカカシで、今ではお互い一番の仲良しさんなのです。

先程もお話した通り、ふれあい広場の中でカカシは動物達とは余り慣れ合わないようですが、どうやらイルカだけは別格なようです。
カカシはどうやらイルカが大好きらしく、なにかとイルカの世話を焼きたがります。そしてちょっと独占欲も強いようです。
イルカはちょっと天然と言うか鈍い所があり、カカシが親切にするのはふれあい広場に来て他の動物達と馴染めなかった自分を放っておけずに世話焼いている、とても親切なウサギなのだ!と実は盛大に勘違いしているのです。

カカシは、自分に向けてくる好意は仲間になじめず親切にしてくれているだというイルカの壮大な勘違いに、最初は気づきませんでした。
そうしてそれに気付いた当初は慌てふためき、何とか必死に訂正しようとしましたが、ちょっと鈍いイルカにカカシの好意は全く通じませんでした。
モヤモヤとした想いを抱えていたカカシでしたが、最近はこのまったりとした二人の関係をなかなか気に入っていて、色々な意味でのんびりとしたイルカに足並みを合わせ、暫くはこのままでもいいかもな、と最近は思い始めました。

むにゅむにゅと呟きながら寝床に転がるカカシと、必死におこそうと頑張っているイルカ。
さてさて、そんな二匹の間に、今日はどんな出来事が起こるのでしょうか・・・。





 【モルモットのイルカとアヒルのガイと飼育員のヤマトの話】

 カカシを何とか起こそうとして孤軍奮闘したイルカでしたが、どうやっても起きずに寝たまま「今日は休みだから、イルカもこのまま寝てても良いんだよ」と生返事を繰り返すカカシに呆れて自分だけ食事に向かいう事にしました。
 カカシは元々朝に弱かったようなのですが、イルカが隠し部屋で寝泊まりするようになってからは起こしてくれる人がいると安心しているからか、特に寝穢くなってきた気がします。しかも最近では寝ている間にイルカの事をまるで抱き枕の様にギュウッと抱きしめて寝ている事もあり、イルカが息苦しくて目を覚ますとすぐそばに綺麗なカカシの顔があって思わずドキッとした、なんて事もしばしば起こっているのです。

(カカシさんの言葉に甘えて最近は毎日のように隠し穴で寝かせて貰っているけど、寝ぼけて抱きついてくるのは何とかならないかなあ。寝起きにカカシさんの顔がすぐそばにあると思わずドキッとしちゃうし、それに何より寝苦しいんだよなあ。確かにあそこは過ごしやすいんだけどしばらくは遊びに行くだけにして、寝る時は別の場所に行こうかな・・・)

 そんな事を考えながらお腹を空かせたイルカが朝ごはんを貰いに行こうと歩いていると、風に乗ってぷうんと良い匂いが漂ってきました。
 イルカはクンと鼻を一つ鳴らしてその匂いを嗅いだ後、パアッと思わず目を輝かせます!この匂いはイルカの大好物のリンゴの匂いに間違いありません。嬉しくなったイルカは小走りで餌箱へと向かいます。
 朝ごはんの入った餌箱の辺りにはもうすでにたくさんの動物達が集まって来ていますが、良く見ると少し離れた場所で一匹の白いアヒルが羽を広げ餌箱に向って何やら騒いでいるのが見えました。

「よし!そこだ、リー。行け、頑張ってその餌をとるんだ!」

 近付いてみると叫んでいたのはアヒルのガイでした。ガイの視線の先には、最近ふれあい広場にやって来たヒヨコのリーがいます。リーは小さな体を大きな動物達の間に押し込み、頑張って餌を取ろうとしています。

「おはようございます、ガイさん。リーは一体なにをしてるんですか?」
「ああ、イルカか。おはよう。今日も爽やかな朝だな!」

 ガイはイルカの方を向きハハハッと笑いながら翼でポーズを取ってみせました。そしてまたリーの方に視線を戻すとそのまま話しだします。

「実はな、リーに頼まれて修行の手伝いをしているんだ」
「リーって確かあのヒヨコですよね。そう言えば、最近ガイさんとよく一緒にいるのを見かけますね」
「実はな、リーは俺の毎日の修行の様子を見て感銘を受けたらしく、自分の事を俺の弟子にして欲しいと頼まれたんだ。まあ断る理由もないし、折角だからと空いた時間に一緒に修行しているんだ」

 イルカがガイからリーに向かって視線を移すと、リーは自分の頭の大きさ位ありそうな餌を頑張って口ばしで何とか挟み込み、嬉しそうな顔でガイのいる方へとを振り返ったところでした。そんなリーに嬉しそうな顔で翼で合図したガイは、今度はイルカの背中をトンと押します。

「リーも修行の成果が出て来たみたいだな。ほら、リーがいた場所が開くからイルカも朝ご飯を取って来るがいい」
「ありがとうございますって、あれ?ガイさんはもう食べたんですか」
「俺はまだだが、頑張ったリーを褒める方事の方が大事だ。早くいかないと無くなってしまうぞ」
「じゃあお言葉に甘えます。ありがとうございます」

 イルカはそう言うと、誇らしげに餌を咥えながらふらふらと歩いてきたリーの頭を軽く撫でて餌箱へと向かいました。
 (うわあ、僕が好きなリンゴも、カカシさんの好きな人参もいっぱいある。カカシさんの分も取っておこうかな・・・)餌箱の中を覗いたイルカは少し悩みましたが、朝が苦手なカカシは、朝ごはんもあまり食べないし、暑くなってきたこの頃ではしばらく置いておくと、きっと水分が抜けて折角のみずみずしい人参が美味しくなくなってしまうでしょう。イルカはフルフルと首を軽く振り自分の分のリンゴと幾つか手に取り、ゆっくり食べようと風通しの良い日陰へと向かいました。

 久しぶりのリンゴはとてもいい香りがします。噛みつくとしゃくりと音と同時に口いっぱいにジューシーな果汁が広がります。
 イルカは嬉しくて思わず目を細めます。小さなしっぽも、嬉しさのあまりぴこぴこと揺れています。
しゃくしゃくと小気味いい音を立ててリンゴを食べ終わると、おなか一杯になったイルカは今度は眠くなってきました。ぼうっとしながら見上げた空は青く澄み渡り、風は心地よく頬を撫でながら吹いていきます。 うとうとし始めたイルカの耳に、誰かが自分の名を呼んでいる声が聞こえてきました。気のせいかと思いましたが、ピクピクと耳を動かすと、やはり誰かが自分の事を呼んでいます。グッと伸びをしたイルカは自分の事を呼ぶ声の方へ向かってゆっくりと歩いて行きました。

「イルカ~、イルカ~どこかな?」

 声のする方に向かってみると、そこには飼育員のヤマトがたくさんの動物達に向かって声を掛け、イルカを探していました。
自分の方に向かいちょこまかと歩きながら近づく姿にイルカに気付いたヤマトは「イルカ、おはよう。探したよ」と言いながら手を伸ばし、イルカの事を抱き上げてくれます。そのまま脇にある空き箱に腰かけたヤマトは、イルカの事を撫でながら話しかけてきました。

「ねえ、イルカ。今日は君に逢いたいっていう人が二人来るんだ。だから今日はカカシとどこかに隠れたりしないでおくれよ。一人は凄く優しい人で、きっとイルカも好きになると思うよ。もう一人は・・・うん、悪い人じゃないよ。きっと君には優しくしてくれると思うし・・・。君も好きになる・・・かな?うん、多分大丈夫だよ」

 少し困ったような顔で、ヤマトはイルカの事を地面に下ろしました。

「お昼位にはその人達が来る筈なんだ、その時は僕も一緒に来るからね。さ、今日はいい天気だし、イルカも皆と遊んでおいで」

行ってきなと言うかのようにお尻の辺りをトンと軽く押されたイルカは(一体誰が来るんだろう?)と小首を傾げながら、皆がいる方に向かってとてとてと歩いていくのでした。




【モルモットとヤマトと銀色の人の話】

「・・・何で先輩だけなんですか?」
「だから、ここに来る直前に急に仕事が入ったって、さっきから言ってるでしょう?車に乗り込んだ途端、電話がかかって来てさ。休みだからって言って断ればいいのに。まあそんな責任感強い所も好きなんだけどね」
「先輩の惚気はいいかげん聞き飽きました。イルカさん今日はバーベキューの用意しておきますねって話したら、凄い楽しみにしていたのに」
「確かに凄い楽しみにしてたね『遅れても絶対行きますから、ヤマトさんに俺の分取っておいてと伝えてください!』って職場に向かったもんね」
「取っておくのは構いませんが、折角なら皆で一緒にワイワイと楽しみたいじゃないですか」
「俺だってヤマトよりイルカが一緒の方が良いに決まっているよ」

 風通しの良い木陰でうとうとしていたイルカは、風に乗って運ばれてきた声に自分の名が含まれていた気がして思わず耳をすませます。その間にも話し声と足音は、どんどんふれあい広場に近付いてきました。
 ふわあっと大きく一つあくびをしながら上を見ると、お日様はもうすぐ真上にやってきそうです。何時もならこんな時は大概起きるとカカシも横で寝転がっているのですが、今日は影も形も見当たりません。きょろきょろと辺りを見回しますが、ふれあい広場で自由に遊んでいる動物達や、日陰で休んでいる動物達の中にカカシの姿は見当たりません。
(まさかまだ寝ているのかな?ちょっと見て来るかな)とイルカは思わず眉を顰め、隠し部屋に向かおうとします
その時、ふれあい広場の中に入る扉が開く音がして、イルカの事を呼ぶ声が聞こえてきました。
(あ、ヤマトさんだ。そう言えばさっき誰かが来るって言っていたよな)カカシの所へ向かおうとしていたイルカはくるりと向きを変え、声のする方向に向います。ヤマトは先程まで来ていた木の葉動物園の制服では無くいつも遊びに来るお客さん達のような服を着ています。見慣れない姿に吃驚したイルカは思わず足を止め思わず姿を隠してしまいました。  
そんなイルカに気付かないヤマトは、イルカを呼び続けます。

「イルカ~どこだい?イルカ~出ておいで~」
「ねえ、そうやってさ、イルカの名前を軽々しく呼ばないで貰える?」
「軽々しくって・・・。いつもこうやって名前を呼べば、イルカは出てきてくれるんですよ」

ヤマトはいつもと服が違うだけでは無く、話し方もいつもイルカ達に優しく話しかける様な口調とはどこか違います。

「しかしさ、何でよりによってイルカって名前付けたんだか」
「だから何回も言ってますが、見た瞬間そう思ったんですよ。イルカさん本人にはちゃんと了承を得たんだから良いじゃないですか」
「俺は許可していません~」
「だからイルカさん本人が良いって言ってくれたって何回言えばいいんですか!全く独占欲の強い子供じゃあるまいし。しかしどこにいるのかな」

ヤマトはそう言いながらしゃがみ込みました。イルカは物陰から二人の遣り取りをそっと見ていましたが、ヤマトがしゃがんだ事で、その後ろにいた人間の姿を見る事が出来ました。その人はまるでカカシの毛並みのような銀色のキラキラとした髪の毛をしていました。

(銀色の人だ。キラキラしていてまるでカカシさんみたいだな・・・)

そう思いながらじっとその姿を見つめていると、その人はふと顔を上げイルカん方を見て、それと同時に銀色の人を見つめていたイルカとパチリと視線が合いました。

(あ・・・。この人、眼の色までカカシさんと一緒なんだ・・・)

 イルカがそんな事を考えていると、銀色の人はイルカの事を見つめたままヤマトに向かって話しかけました。

「ねえヤマト。お前がイルカって名前をつけた動物は、何て種類の動物でどんな色しているんだっけ?」
「全く、先輩は僕の話を何も聞いてないんですか?イルカはですね・・・」
「あ、やっぱりいいや」

 銀色の人は話しかけたヤマトの事を手で静止すると、イルカの事を見つめたまま後頭部をガシガシと掻きました。

「は?先輩ってば、自分で聞いておいて一体何なんですか」

言葉を途中で遮られたヤマトがムッとした様子で文句を言いますが、銀色の人はそれに構わず、イルカの事を見つめたまま少し眉根を寄せました。

「ん~、多分、俺の考えで間違ってないと思うんだよね・・・」
「だから何がですか?」

 銀色の人は後頭部を掻いていた手を止めると、ゆっくりとイルカの方に向かってきます。少しだけ目を細めると銀色の人はイルカの前に膝をつき、そっとイルカに手を伸ばしてきました。

「君がイルカ・・・だね。そうだろう?」

名前を当てられたイルカはびっくりして、銀色の人を見つめたまま思わず固まってしまいました。




【モルモットのイルカと銀色のウサギが銀色の人から逃げる話】

何時もならふれあい広場には動物達の名前と写真の貼られたパネルが置かれています。遊びに来た人たちはそれを見れば動物達の名前が分かる様になっていますが、今日は休園日なのでパネルはしまわれていてありません。

(何でこの人はパネルが無いのに僕の名前が分かったんだろう?)イルカは固まったまま眼を見開いて銀色の人の事を見つめます。そんなイルカの様子を見ると銀色の人はクスリと笑いながら「ああ、きっと君がイルカで間違いないね。うん、そうだね。確かに君はどこかイルカに似ているよ」そう言いながらイルカの事をゆっくりと撫ではじめます。

(僕がイルカなのに、イルカに似ているってどういう事なの?)

イルカの頭の中はクエスチョンマークで一杯です。でもゆっくりと撫でてくれる手がとても優しくて、固まっていた体から力が抜け始めます。優しく撫でるその手が気持ち良くて、イルカは思わずうっとりと目を細めて考える事を止めてしまいました。銀色の人は撫でる事を止めると、今度は両手で掬い上げるようにしてイルカの事を抱き上げようとしました。
 ところがその時です!

「俺のイルカに何してんのよ~~~~!」

何処からか響き渡る叫び声と同時にイルカの事を撫でていた銀色の人ががくりとイルカの方に倒れ込んできました。

「いだっ!ちょっと何?」

 慌てて手をつきイルカがつぶれないようにすると、銀色の人はキッと後ろを振り向きます。イルカも吃驚して辺りを見回すと、銀色の人の背中の辺りに何かいます。

「イルカ、大丈夫?助けに来たよ!」

 そう言いながらピョンピョン跳ねていたのは、ウサギのカカシでした。

「あ、カカシ!お前何してるんだよ」
「はあ、ヤマト。あんた誰に向かってそんな口きいてんの」
「違います、先輩の事じゃありません。カカシ、何しているんだ?」
「痛ッ!このウサギまた人の事蹴ってきたんだけど。何とかしてよ」
「カカシ!・・・ちょっと違いますよ、先輩の事じゃありませんから睨まないで下さい。あ、すみません、電話なんで一回外に出ますね」

 何やら怒っている銀色の人にペコペコと謝りながら、ヤマトはふれあい広場の外に出ていきました。ヤマトを見送ってよそ見をした銀色の人にカカシはもう一発蹴りを入れると、カカシはイルカの傍に走り寄ります。

「カカシさん、一体どうしたんですか?何で急に蹴ってるんですか?」
「え、起きて来てみたら、何か変な奴がイルカに手を出そうとしているから、助けたに決まっているじゃない」
「手を出すって。この人はただ撫でてくれていただけですよ」
「何だか手つきがいやらしかったよ」
「・・・そう思うのはカカシさん位ですよ」
「イルカが可愛いのが悪い」
「だからまだ寝ぼけているんですか?」
「まあいいから逃げよう」

 イルカの言葉を綺麗に無視すると、カカシはイルカの手を取って走り出します。それにつられたかのように銀色の人も、思わずカカシとイルカの事を追いかけます。
ベンチの下、小屋の間、抜けると見せかけて元来た方向に戻ってみたりとカカシはイルカを連れてちょこまかと逃げます。ですが銀色の人も負けてはいません。何度か指先がカカシとイルカの体を掠めます。

「しつこい人間だなあ!」
「何なのこのウサギは!」

 一人と一匹はまるで言葉が通じ合っているかのようにお互いに文句のやり取りをしてます。
でもカカシよりも足の遅いイルカは、そんな事よりカカシについて行くのがやっとです。そんなイルカの様子を見たカカシは「俺が引き留めておくから、イルカは隠し部屋に逃げて」と言うと、銀色の人の足元に飛び出します。びっくりしてたたらを踏んだその人はカカシの事を踏まないようにしながらイルカの事を追いかけようとしますが、カカシが又それの邪魔をします。イルカは取り敢えず(何でもいいから、今はゆっくり休みたい・・・)そう思いながら隠し部屋に向かうことにしました。





【イルカと黒い人の話】

 ヘロヘロになりながらも一生懸命逃げるイルカの前に、誰かが立ちはだかりました。思わず見上げたその顔は、陰になっていて誰だかわかりませんが、ヤマトとは違う感じがしますし。勿論銀色の人ではありません。
なんせ彼は、イルカの後ろの方でカカシと相変わらず喧嘩しながらイルカの事を追いかけていますから。
疲れ切ったイルカもうだれであっても撫でまわされたくはありません。慌てて方向転換しようとしましたが、疲れていたのか足がもつれてよろけてしまいました。

「アッ!」

 小さく声を上げて倒れそうになったイルカの事を、誰かの手が優しく受け止めます。そしてそのまま包み込むように持ち上げられましたが、イルカは思わずギュッと目を閉じ、又身を硬くしてしまいました。
 プルプルと震えていたイルカの事をじっと見ていた誰かは、ハアッと深い溜息を一つ吐きました。そして小さな声で「ごめんね」と言いました。
 いきなり謝られて吃驚したイルカが眼を開けると、そこには目も髪も真っ黒で、鼻の辺りに横にキズのある男の人の顔がありました。驚いて眼をまん丸くしているイルカに黒い男の人は優しく話しかけます。

「初めまして、君が・・・イルカかな?ごめんね、僕が遅れてきたせいで僕の連れが君達に迷惑をかけて怖がらせちゃったみたいだね」

 少しだけ困った顔で黒い男の人はイルカの事をそっと何度か撫でると、イルカから視線を外すし、今度は急に怖い顔になりました。黒い人はイルカの事でまだカカシと揉めている銀色の人をキッと睨みつけます。

「ちょっといい年した大人が何してるんですか。こんな小さな動物を追いかけまわして!まさかそこのウサギにも、何かしたんじゃないでしょうね!」
「あれ、いつの間に来たの!随分と早かったんだね」

 銀色の人は黒い人に気付くと嬉しそうに話しかけますが、黒い人は苦虫を噛み潰したかのような顔で銀色の人を叱っています。

「仕事はイズモやコテツにも手伝ってもらったんで早く終わったんです。そうじゃなくて、動物相手に何大人げない真似しているんですか」
「は?ねえ、ちょっと何か勘違いしてない?俺が先に手を出したんじゃなくて、このウサギが俺がモルモットを撫でたり抱こうとすると邪魔して来たりしてるんだよ。俺が何かしている訳じゃないって」

 黒い人が話を聞きながら、そっとイルカの事を下ろすと、カカシが慌てて駆け寄ります。その様子を黒い人は目を細めて見ていましたが、ぐっと眉根を寄せると、銀色の人にため息交じりに話しかけます。

「勿論貴方が何かするとは思えませんし、きっとこのウサギが何か勘違いしたんでしょう。でも見てください。この二匹は仲が良いんですよ。でも貴方が何かしたつもりが無くても、この子達が何かを勘違いしたとしても、こんな小さな動物を追いかける理由にはなりませんよね」
「まあ、確かにそうかもしれないけどさ・・・。このウサギがいきなり蹴って来たんだよ」
「そうかもしれませんが、人間がこんなに小さな動物を追いかけちゃいけません。モルモットは、おびえていましたよ」
「・・・たしかにそうだね。俺も大人げなかったね」
「じゃあ行きましょうか?二匹に挨拶だけするんで待っていてください」

黒い人はしゃがみ込むと、イルカをそっと下ろしました。カカシは勢いよく走ってくると、イルカの横に並び、二匹で黒い人の事を見上げます。その様子をみて黒い人は微笑みました





【カカシとイルカが銀色の人と黒い人を見送る話】


「二匹ともごめんね。又来るから、今度はゆっくり遊ぼうね」

 黒い人はしゃがみ込んだままそう言うと、自分の前で大人しくしているカカシとイルカを一撫でしました。そうしてにっこり笑うと立ち上がりました。少し離れた所で待っていた銀色の人が、嬉しそうに黒い人に歩み寄ります。

「もう挨拶は終わったの?」
「ええ、お待たせしました。良いですか?今度はあの子達の事を怖がらせないように気をつけて下さいね」
「だから俺だけのせいじゃないって」
「・・・何ですって?」
「確かにモルモットには悪かったって思ってるけど、ウサギは・・・」
「そうだとしても人間とウサギじゃ大きさが違いすぎますよ」

 黒い人は少し眉根を寄せながら銀色の人に話しかけた後、カカシとイルカの方の方を見ました。銀色の人も少し拗ねたように「分かってるってば」と言いながら二匹の方に体を向けます。
そして銀色の人は、二匹から少し離れた場所でしゃがみ込みます。カカシはイルカを庇うように一歩前に出ました。銀色の人はそのまま優しく話しかけてきました。

「さっき散々怖がらせちゃったし、無理に撫でてこれ以上嫌われたくないから今度来た時に改めて撫でさせて貰うね。言っとくけどウサギの方は別に撫でなくてもいいから。って言うか、俺の今度は邪魔しないでよ」
「はあ、何言ってんの?今度又来たとしても、俺のイルカには指一本触れさせないからね!」

 その言葉を聞いたカカシは眼を三角にして怒りだし、イルカを自分の方へと更に引き寄せます。その様子を見ていた銀色の人の眼元が優しく緩みます。すぐそばに立っていた黒い人が、銀色の人の肩にそっと手を置くと「そろそろ行きましょうか?俺、お腹ペコペコですよ」と声を掛けました。

「ヤマトもさ、折角なら用意だけしてくれて、後は二人っきりにしてくれればいいのに」

 子供みたくブツブツ文句を言いながら立ち上がった銀色の人の背中を、黒い人はなだめるようにポンポンと優しく叩きます。

「何言ってるんですか。ヤマトさんとも久しぶりに逢ったんだし話したい事もあるんじゃないんですか?それにバーベキューは賑やかな方が楽しいですよ。あ、綱手さん達もいらっしゃるそうなんで、改めて御挨拶しないといけませんね」
「げ、あのババアも来てるの?」
「だから、こっちはもてなして貰う側ですよ。そんな事言っちゃいけませんってば。場所は聞いてますし、早く向かいましょう」
「はいはい、わかったよ。じゃあ行こうか」

 そう言いながら行きかけた二人はもう一度二匹の方を向くと「又来るね」「ウサギはもう少しおとなしくした方が良いよ」ともう一声かけると、今度こそ去って行きました




【イルカの中で何かが始まったかもしれない話】


「・・・何か不思議な人たちでしたね。でも・・・ヤマトさんに先輩って言われていた銀色の人って・・・何だかカカシさんに似てましたね」
「はあ、俺とアイツとか全然似てないし!イルカってば追いかけまわされて疲れて、眼の調子がよくないんじゃないの!でもさ・・・もう一人の黒い髪の人はどこかイルカに似ていた気がするね」
「そうですか?二人とも凄い優しい手をしてましたよ。あの二人、どこか僕達に似ているんですかね」

 二匹は歩き去っていく、どこかお互いに似ている二人の姿をじっと見ていました。ゆっくりと話しながら歩いていた二人でしたが、いきなり銀色の人が黒い人の手を取りました。黒い人は吃驚した顔をして手を振りほどこうとしています。その様子を見て、イルカが顔を曇らせました。

「カカシさん、あの二人、本当は仲が悪いんですかね。何だか喧嘩しているみたいですけど・・・」
「違うよ、イルカ。あの二人を見ててご覧よ」

 揉めているかのようにも見えた二人でしたが、銀色の人は黒い人の手を引き耳元で何か囁きました。 黒い人はとたんに真っ赤な顔になりましたが、手を振りほどこうとはしなくなりました。

「ほらね、俺達と一緒でさ、あの二人も仲良しなんだよ」

そう言いながらカカシもイルカの手を取り握りしめます。イルカは思わずビクリとしましたが、その手をどうしたら良いのか分かりません。
銀色の人がもう一度何か囁くと、黒い人はパッと笑顔になって何か囁き返すと握られたままの手をギュッと握りました。銀色の人も、嬉しそうな顔で更に手を握りしめます。二人はそのままくすくすと楽しそうに笑いあい、手を繋いだまま歩き去って行きました。

「俺達と一緒で・・・仲良し・・・」
「うん、そう。少なくとも俺はそう思っているけど、イルカは俺の考えとは違うのかな?」

 少し首をかしげながらカカシにそう聞かれ、イルカはさっきまで見ていた二人の事を思い出します。
(あの仲の良さそうな二人と俺とカカシさんは一緒・・・なのかな?)そう思って横目でこっそりカカシの事を盗み見ると、カカシはふんわりと笑いながらイルカの事を見つめています。繋がれた手がちょっと熱いからか、イルカはただ手を繋いでいるだけなのに、何だか急にドキドキしてきてしまいました。思い切ってさっきの黒い人がやった見たく、恐る恐る握られた手をそっと握り返してみました。カカシは一瞬目を見開いた後、ギュッとイルカの手を握りしめてきます。
 抱きつかれた時みたくカカシの顔が目の前にある訳もないのに、何故かイルカの胸はドキドキしていて止まりません。その手をどうすればいいか分からなくなったイルカは、取り敢えずカカシに話しかけました。

「不思議な人たちでしたね」
「うん、いつかまた会えるといいね」
「カカシさん、今度会えた時は銀色の人と喧嘩しないで下さいね」
「ん~イルカがそう言うなら、出来るだけ努力するよ」
「出来るだけですか」

 二匹はくすくすと笑いあうと、もう影も形も見えなくなってしまった二人の姿を探すかのようにじっと前を見つめます。
 
イルカは繋がれた手が何だか知らないけど物凄く気になってしまい、さっきの黒い人の様に自分の顔も真っ赤に染まっている事も、カカシが銀色の人が黒い人を見ていたような優しい目で自分の事をそっと見つめている事にも気付かないままなのでした。

                                           終

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